7、守ってあげたい
「好きな奴ができたらさ、辛い事とか、嫌な事から守ってあげたいじゃん?」


昼休みの教室で、チャドと二人、窓際の席で昨日かったCDの話をしていて聞こえてきた話。
他愛もない、恋愛についての、クラスメイトの話。
途切れることのなかった、二人の会話の隙間から入り込んだ少年たちの主張を聞いて、
チャドも一護もじっと黙ってしまった。何臭いこといってんだよ、と友人たちの冷やかしにまぎれて、
その言葉は消えて行ったけれど、二人の耳に入ってきたその言葉は、中々消えることなく。
黙々と目の前の昼飯を食べ終わり、午後の授業を受け、帰りに本屋に寄って、
そろそろ二人の岐路の分岐点に来た所で、一護がぽそりと呟いた。

「チャド」

「む、」

「覚えてるか?」

「・・・・む。」

互いの為に拳を振るおう。チャドを、一護を守るために。








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