11独占欲 |
彼に対して抱く自分の我侭は酷く幼稚だ。
自分以外を見ないで。触らないで。言葉を交わさないで。想わないで。彼からのベクトルが、全部自分に向いていないと満足しない。ありえないことだけど、もし、もしも彼が自分の我侭に付き合ってくれても、きっとこの欲深い心は満足なんてしちゃくれない。
もっと、もっとと求めて。
そしていずれは二人揃って落ちるだけ。
アナタを引きずり込んで、二度と陽が当たらぬ場所に連れて行き。
闇に沈ませようとも、きっとアナタはその闇すら消し去ってしまうほど光を放つ。
その光で、アタシごと消し去ってくれたらいいのに。
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